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ウトレラの夜

2012.07.28.21:14

昨日は相方のウトレラの従姉妹の孫の結婚式に行ってきた。

いとことは、相方の祖母の姉妹(マリア・ペーニャ)の娘、Juana de Utrera である。

Juanaは、スペインの中でも「ウトレラの伝説の踊り手」と呼ばれている。
私も前から噂にはかねがね聞いていた。
ペパ・デ・ウトレラの妹である。

彼女の孫と、エンリケ・モントージャの孫の結婚式。
ここぞとばかりにみんなめいっぱい着飾って、招待されてる人数も半端ではなかった。
体育館くらいの広さの会場にテーブルがあり、最初はみんなで会食(23時スタート)。
人数はざっと少なく見積もっても300人はいたんじゃないだろうか。
しゃべりながら、新郎新婦が各テーブルに回ってきたり、お客さん自体もうろうろテーブルを移動して挨拶回りをしたり、料理もお皿に出てくるし、2時すぎにやっと料理を食べ終わり、お腹いっぱいになった。
そして、バンドが出てきて、ルンバを延々と歌い演奏始めた。
音量が大きすぎて、話もろくにできない。
ブレリアもやったりしてるが、招待客の半分(新婦側)はほとんどがファミリア・ピニーニだというのに、勇気あるなぁ。。。
若者たちはバンドに合わせて踊ったり楽しんでいたようだが、年配チームは
「早く終わって、俺らのフィエスタをやりたい!」と言い始めた。

私と相方は、会場内が暑いので外のテーブルに座っていた。
フラメンコが好きな人たちが大勢そこにいて、いつしかコンパスが始まり、歌が沸き起こっていた。
しかし、中でやっている音楽がうるさい。
誰かが文句を言っていたら、新婦の父がバンドをやめさせて、マイクでそこにいたアルティスタを紹介し始めた。
せっかくだから、ちょっと皆さん、彼らを聴きましょう!と。

いつの間にか椅子でぐるりと囲んだ円形ステージが出来上がり、バンドで弾いていた少年2人がギターを弾き始めた。
こんな誰も聞かないとことで歌うの嫌だよ~、と渋っていた相方だが歌った。
このギター大丈夫か?と思っていたが、むちゃくちゃいい感じに相方の歌についてくる。
彼はクプレなどいろんなものをブレリアに入れて歌うので、結構難しいのだけど、さっきバンドで弾いてた弾き方と全然違うぞ!なんかすごいぞ!(後で知ったけど、一人はエンリケ・モントージャの孫で、歌も声もそっくり!すごい!)

そしてたっぷり歌った後、立ち上がって歌い踊った。
湧き上がるハレオ。

オレー!
ヒターノ!
アルテ!

彼が終わったあと、Juanaは大喜び。
そして次はイネス・デ・ウトレラ(フェルナンダ、ベルナルダの姪っ子)が歌い始めた。
すると、Juanaが立ち上がり、真ん中に踊り出た。
ブラソの上げ方、拳の握り方、立ち方、コンパス感、何から何まで何かが違う。

パルマを叩くことも忘れて、呆然と見とれてしまった。

こんなものは、見たことがない。
こんな生き物が、この世に存在していたのか。

一度たりとも、誰にも習ったことがない(汚染されていない)、純粋な自分の中から出る踊り。
カンテによって降りてくるインスピレーションに従うだけの踊り。

さらにまた、ミゲル・フニも立ち上がって踊り始める。
何も申し合わせもなく、同じことをやり始める。
まるで二人で踊りながらテレパシーで会話をしているかのようだ。

なんてこった。。。

なんてこった。。。


そして彼らが終わってから、ヒターノだと思うが、若者が歌い、踊りも出てくる。
別に悪くはないのだが、何人出てきても、「龍とタツノオトシゴ」くらい違う。

練習とか、勉強とか、できるかもしれないが、こういった、生まれながらのアルティスタというものは、確かに遺伝しかなく、さらにもう出てこないのかもしれない。

少しでも元気に長生きして欲しい。
プロフィール

のと あきこ

Author:のと あきこ
スペイン南部のレブリハ在住。
年上の旦那と暮らしています。
フラメンコ、特にカンテヒターノに恋をして、好きなことだけ追っかけていたら、こんなところにたどり着きました。

スペインに関わり始めて早や20年が経ち、定住し始めてから8年です。
スペイン語を語学学校で勉強した経験と、おうちで身に着けたアンダルシア弁を活かして、スカイプでスペイン語を教えています。

ご興味のある方はメールフォームよりご連絡ください。
詳細は「生徒さん募集」の記事をご覧ください。
こちらの記事も参考にしてください。
スペインのスペイン語と南米のスペイン語

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