人生は短し。

一昨日、近所の アウレリオ が死んだ。

44歳。

うちの向かいのピソに住んでいて、いつもこの辺にいた人。
仕事は特にない。
近所のおばあちゃんとかのお買い物とか、おつかいに行ってお駄賃をもらったり、たまにパン屋さんの薪の搬入を手伝ったり、フェリアの移動遊園地を手伝ったりとかで、日々小銭を稼ぎ生活していた人。

一つのピソに、男兄弟4人(おっさん)と、そのうち一人の奥さんと子どもと住んでいた。

前に聞いた話だと、彼の部屋はなく、ソファに寝泊まりしているということだった。

誰とでも話す、ここの Barrio で一番の友好的な人だった。

小柄で、見た目はうっかりすると旦那よりも年上に見えるほどボロボロだったが、背筋は伸びていて、いつもその辺をかわいらしい犬2匹と散歩したりしていた。

私がここに住み始めてまもなく、たまたまパン屋で会い、(もっともお互い見たことはあるので知っている)名前を教え合って、それから道で会うとしゃべったりとかしていた。

ほぼ毎日、一日2~3回は必ずALDIで会うので(彼はALDIを一日10往復くらいしていた)挨拶したし、もはやこの近所の風景の一つと化していた。

彼抜きの Barrio は、なにかが足りない気がする。


前に、うちの前のベンチで座って話した時、生活の様子を少し聞いていて、 「この人はこの先どうするんだろう?こんな人生って・・・?」 と余計なお世話なことを思ったことがある。

が、、、、死んだ。

やっぱり人っていうのは、なんだかんだ死ぬんだね。


ふと、ALDI の帰り道、いろいろなことを考えていて、思ったこと。

よく旦那が自分の愛していた家族(両親とか祖父母とかいろんな人)を思い出して泣いていることがある。
失ったものを思い出すこと。
彼は昔のことを本当によく覚えている。
子どもの頃の話とか、半世紀以上も前の話とか、よく覚えている。

一方の私は、、、、、過去の記憶ってほとんどない

思い出そうと思えば、思い出せることもいくらかはあるはずなんだけど、ほとんど思い出すことって、ない

なんでかっていうと、 「今はもう、ない」 「もう会えない」 とか考えると、とっても絶望的な気分になり、この世から消えてなくなりたいくらいの気持ちになるからだ。
そしてあることないこと、ないことないこと、考え始めて危険なのである。

もう、 世界に絶望する。 くらいの勢いね。

だから、過去はあまり見ない。
(歴史とかは別の話です。自分の過去の話)

その悲しみに耐えられるだけの精神的強さを持っていないと思うのだ。


こないだ、石井ゆかりさんの何か(たぶん水瓶座の年報?)を読んで、ずっと悲しむというのは、悲しみさえも忘れたら、その存在がまるでなかったかのように全て失ってしまうように感じるので、悲しむことをやめられない、みたいなことが書いてあった。
(誤解釈だったらごめんなさい)

そこで自分は、悲しみきったらスッパリやめて、なかったことのように記憶から消すなぁ、と思ったわけ。

たった43年の人生だけど、やっぱり人並みにいろいろなことがあったと思うのだけど、そう思った時に 「なにもなかったな」 という感覚に陥るのはそういうことだったのか!と自分なりに納得。

ノスタルジー という感覚が、自分ではほぼ、ない

常に前を向いて、今を生きていく。

強いように見えるが、実はこれ、弱いからだと思う。

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プロフィール

のと あきこ

Author:のと あきこ
スペイン南部のレブリハ在住。
年上の旦那と暮らしています。
フラメンコ、特にカンテヒターノに恋をして、好きなことだけ追っかけていたら、こんなところにたどり着きました。

スペインに関わり始めて早や20年が経ち、定住し始めてから8年です。
スペイン語を語学学校で勉強した経験と、おうちで身に着けたアンダルシア弁を活かして、スカイプでスペイン語を教えています。

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詳細は「生徒さん募集」の記事をご覧ください。
こちらの記事も参考にしてください。
スペインのスペイン語と南米のスペイン語

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